世界と農業: 今村さんと有機のお茶
みなさん、こんにちは。Thien Sinh Farmの濱です。
この「世界と農業」コーナーでは、皆さんにベトナム、日本、そのほか世界各地の農業の面白さや、農業に携わる人々についてお伝えしています。
今回は、鹿児島県溝辺という空港の街で農薬に頼らずお茶を栽培している今村さんのお話しです。
写真1: 有機茶園の風景(鹿児島空港隣接) 今村広嗣さん(右) 、筆者(左) /2023年8月
今村広嗣さんとの出会いは、2008年の秋、私がベトナムでお茶の栽培と製茶をしている頃でした。当時、鹿児島でも有機栽培のお茶は珍しく生産者も限られていましたが、ベトナムの有機栽培の知恵も活用しながら、今村さんは独自の試みを始めました。今村さんは、ベトナム産のニーム種子を使い生物農薬を作成、生態系を安定させ、有機肥料を工夫し強い茶樹を育て、本当に味のあるお茶作りを目指し製茶設備も一新、10年以上年月を費やしました。
数々の困難を乗り越えて、今村さん(今村茶園)の緑茶や紅茶は、今では欧州など海外からの注文も増え、世界に販売されるようになりました。特に海外からは有機茶に注目が集まっていることから、農薬を使ったお茶に比べ、有機のお茶の価格は安定しているそうです。今年はドイツの有機農産物見本市で、地元霧島市の生産者と共に、有機のお茶を紹介するそうです。
「これから」
昨年から、私たちは新しい試みを始めました。それは「地域資源からの飼料と有機肥料をミズアブを用いて生み出す」というものです。世界中で資源が枯渇する中、日本は安易に資源となるものを焼却処分しています。その資源循環を広く実現できるよう、力になりたいと考えています。
今年から長岡科学技術大学、長岡高専、鹿児島高専の先生方、学生の皆さんと一緒に研究開発を始めています。
(余談: 日本の食糧自給率が30%程度、という話を耳にしたことがあると思います。これは、種や肥料、そして飼料を海外から輸入して生産された農産物を国産として含めての数字です。つまり、種や肥料の多くを海外に依存している日本の実質的な自給率は、これよりも随分低いということになります。)
今村さんの取り組みをこれからも応援したいと思っています。もし鹿児島を訪れる機会がありましたら是非お立ち寄りいただければ幸いです。
---------今村茶園のご紹介-----------
京セラが作成した今村茶園の紹介フィルムをご覧ください。
https://m.youtube.com/watch?v=EWQdJya2CGU
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お客様各位
安心安全な純国産お茶作りをベトナムの皆さん、日本の皆さんにお伝えしたく、今村さんの有機緑茶と有機紅茶をご用意しました。
ベトナム在住の皆さま:
https://thiensinh.net
日本在住の皆さま:
https://www.imacha.jp/contact/
Hotline: +81-995-43-9162
是非、この機会にお試しいただければ幸いです。
Thien Sinh Farm