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#001”世界の農業” 蜂蜜と農薬

(小中学生のみなさん向けに書いています。)

みなさん、こんにちは。

このコーナーでは、ベトナムや日本を含む世界の農業、特に私が訪れた地域の農業や、そこで暮らす人々の様子をお伝えします。

農業と私たちの毎日の生活がどのように関係していて、世界の人々の素晴らしい取り組みや、まだまだ解決できない課題などについても触れていきます。

 

本日は、みなさんが好きな蜂蜜について。

まずこのビデオクリップをみてくださいね。私が今年3月にDi Linh市(Lam Dong省)で撮影したものです。私は17年前にこの村でお茶を栽培して烏龍茶を作る仕事をしていました。そして当時、この養蜂家のおじさんから蜂について色々教えてもらいました。

昔はこの10倍もの蜂を飼って、蜂蜜を販売していましたが、今では親戚に配る程度のみ。5−6の養蜂箱で蜂を育てるだけだそうです。その理由はなんだと思いますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

「蜂が死んでしまう。。」

数十年の養蜂家として蜂を育ててきましたが、この数年、毎年のように育てた蜂が全滅してしまうと言います。

原因は、はっきりとはわからないけれど、「おそらく農薬の影響」ではないかというお話でした。

「蜂が減ると。。。」

蜂は、受粉を助ける虫の代表格です。蜂が花から花へ飛ぶことで、種ができて、様々な交配が生じます。交配することによって、植物は生き残る力を得ています。

蜂が減ると、多くの植物が交配することができず、遺伝子は多様性を失います。そして生き残る力を失い、種が絶えることに繋がってしまいます。

 

蜂と植物のおかげで私たちは蜂蜜を楽しむことができます。

蜂がこれ以上困らないよう、私たちにできること、一緒に考えてみませんか?

 

Thien Sinh Farmは、天然の蜂も巣を作り、元気に飛び回っています。ただ、行動範囲が広いので、農薬散布された区画から花粉を持ち帰ると、蜂の子供達が死んでしまうこともあります。一つの農場が無農薬でも、結局広い地域で無農薬にならないと生態系を守ることは難しいと思います。

私たちは、政府の技術者や近隣農家を受け入れて、薬剤を減らす技術を伝えています。今週は、若手自然農法実践家のHuy君のアボガドもお届けします。皆様の暖かいご支援を今後とも宜しくお願い致します。

 

ご関心のある方は、ご感想をお寄せください。

shugohama@thiensinh.net

 

S.Hama

 

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皆様へ 補足資料

https://www.bbc.com/japanese/41524279

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筆者紹介
□ 横浜生まれ、建築家ー画家の両親の長男、趣味は発酵食研究と料理(ピザからお菓子まで)
□ 大学では自然農法に適する稲の育種を研究、ドイツでバイオダイナミック農法を学ぶ
□ 26歳よりベトナムで農業に関わる仕事を始める。民間企業副社長、東京農工大学特別研究員、 JICA個別専門家(MARD)、開発コンサル タントを経て現職
□ 家族構成: 妻、長男、長女、次女、+愛犬